アメリカ在住の方に伝えたい台湾のこと

日頃、Instagramを見ていると「ご近所の台湾人と遊んだー」とか「台湾人のママさんと…」などなど、アメリカ在住日本人の方も台湾人と接する機会は多いのではないかと感じています。

今回は台湾に一人で3年半住んだ、自称台湾通の私が(?)台湾人との接し方を指南していきたいと思います。たいしたことはありません。話題提供だと思って、さらっーと読んでください。

アメリカ在住台湾人のバックグランドを知ろう

台湾人に限りませんが、アメリカに移住した人にはそれぞれのバックグランドがあると思います。

  • 生まれはアメリカだけど、育ちは台湾。
  • 生まれはアメリカで、台湾は親戚に会うために一年に一度ぐらいしか行かない。
  • 生まれはアメリカ、学生時代は半々ぐらい。

バックグランドによって、話せる言語、読み書きできる言語も変わってくると思います。
同様に「私はアメリカ人」っていう人もいれば「私は台湾人」っていう人もいると思います。

ちなみに私の夫はアメリカ生まれ、小学校1年生から5年生までを台湾で過ごし、小学校6年生と中高がアメリカ、なぜか大学で台湾に戻るという、他に類をみない学生生活を送った人です。
夫は両親とは中国語で会話しますが、弟とは英語で会話しています。笑
アメリカにいるときは「ボクはアメリカ人」と言っているし、台湾にいるときは「ボクは台湾人です」って言ってます。都合がいいですよね。笑

なぜ移民?

そもそも、お父さんがアメリカ駐在員でもないのに、なぜアメリカへ移住した台湾人が多いのでしょうか?
その歴史は話していくとここでは書ききれないほど長いですし、このブログの意義とずれるので詳細は省かせていただきます。
言えるとしたら、台湾はご存じの通り、国連から国として認められておらず、政治的に不安定な要素がありました。親が子供の将来の安定性を求めたとき、アメリカのパスポートを手に入れた方が何かと便利だと考えたのです。
(義父母も似たようなことをを考え、夫が小学生のうちに移民したという訳です)
とりあえずパスポートだけ…という感じでしたら、生まれだけアメリカにしてその後台湾に戻る人もいますし、そのままアメリカ人として生きていく台湾人もおり、状況は様々です。
日本にはあまりそういう考え方はないですが、台湾の政治的背景が大きいのです。
とはいっても、お家によって状況は様々なので一概にはいえません。

台湾人の母国語は台湾語?中国語?

結論からいうと、主に中国語です。

言語に関して、実は以前、台湾メディアに携わっていたときにこちらの動画を撮影しました。これを見ていただいた方が理解度が早いと思います。ただし9分と少々長いのでお時間があればご覧ください。

台湾で中国語が話せれば、困ることはまずないです。台湾語は家庭内で話し、都心から離れれば離れるほどよく使われています。つまり、ほとんどの台湾人が生まれながらにしてバイリンガル環境です。
よく「中国語と台湾語は似ているんでしょ?!」と聞かれるのですが、それは間違っています。中国語と台湾語は、日本語と韓国語ぐらい違う言語です。

台湾で話される中国語(台湾華語と呼ぶ)は、中国大陸の中国語(北京語)とほぼ一緒です。文字が繁体字と簡体字で異なり、アクセントの違い(なまり)は多くありますが、基本的には問題なくコミュニケーションできます。

アメリカに長く住んでいらっしゃる台湾人は台湾語を話す機会はほぼないので、話せる人は稀だと思います。少なくとも今私の周りにいるアメリカ在住の台湾人で台湾語が流暢な人はいません。リスニングはできるけど、話せないっていう人は多いです。
中国語は中華圏コミュニティーやチャイナタウンで使用する機会があるので忘れることはないと思います。

挨拶してみよう!

というわけで、言語が分かったらあとは話すだけ!次に台湾人に会ったら、元気よく「你好(ニーハオ)」と言ってみましょう!きっと、ニーハオと返してくれると思います。そして、もし何か御礼が言いたければ「謝謝(シェシェ)」です。これは日本人でもご存じの方も多いはず!
さようならは「再見(ザイジェン)」です★

台湾の食べ物といえば…

日本人が台湾といえば必ず思い浮かべる食べ物が「小籠包」。皮の中にアツアツのスープが入っていておいしいですよね。私も大好きです!

しかし、台湾人に「台湾人は毎日小籠包食べているの?」と尋ねると、「あっ、この人台湾のこと知らないな」と思われてしまう可能性があります(オーバーな話しだけど。笑)
小籠包は元々、上海料理です。それが台湾に伝わり、鼎泰豊(ディンタイフォン)という小籠包で有名なレストランが台湾でオープンしたことで、なぜか小籠包は台湾料理と思われがちです。不思議ですね。

それゆえ、台湾人は毎日小籠包なんて食べるわけもなく。時折、食べに行く程度ですので誤解のなきよう。もちろん、おいしいんですけどね!!

タピオカミルクティー

台湾が誇るタピオカはもはや世界中でブームです。もちろんアメリカも例外ではなく、老若男女問わずタピオカを飲んでいるのをよく見かけます。Instagramでよく出てくるのがアメリカの都市には必ずある「貢茶(ゴンチャ)」というタピオカミルクティー屋さん。日本にもあるので、日本人にとってはタピオカ店認知度、No.1かもしれません。
(貢茶の写真はなかった↓)

しかし、タピオカミルクティー店はこれだけではありません。台湾通の私からすると、台湾のタピオカはもっともっとモチモチでタピオカ自身に味があります。残念なことに、アメリカでは全く満足できるタピオカに出会えていません。

Instagramで「貢茶のタピオカおいしい~」と書かれているのを見かけると、私としては「いや、本場はもっとおいしから!」と突っ込みたくてたまりません!笑 これで満足しないでほしい!!
(とかいって、私も貢茶は飲むんだけど)
ぜひ、タピオカ好きさんは本場台湾で本物のタピオカを飲んでみてくださいね!

台湾はひとつの国である

例えばの話。
「今日のパーティーは日本人が4人、メキシコ人が2人、アメリカ人が7人、中国人が3人だよ」など、くれぐれも台湾人と中国人を一緒にカウントしないでくださいね。
正しくは「今日のパーティーは日本人が4人、メキシコ人が2人、アメリカ人が7人、中国人が1人、台湾人が2人だよ」 と言う様にしてくださいね。台湾人を中国人に含めてカウントすることは台湾人にとても失礼です。

台湾を訪れたことがある人であればお分かりいただけると思うのですが、台湾は中国大陸とは通貨、政治、パスポート、軍隊…何もかも違います。しかし、いまだに日本人の方でも中国と台湾は同じような国と思っていらっしゃる方が多いのは本当に残念なことです。

※ごくまれに台湾と中国は同じ国という考えの台湾人もいますが、台湾にいてもそのような考えの人と出会うことはほぼないので、アメリカなら尚更いないと思います。

終わり

ダラスのブログで台湾のことを書くってちょっと変な感じですが、今、伝えたいことを書かせていただきました。東京から台湾は飛行機で約3時間ととっても近い!2泊3日あれば十分観光できますよ!
いくらでも台湾のこと伝授しますので、台湾に行きたーいという日本人の方はお気軽にお問合せください!

文/A»