オススメの映画「The Farewell」

ブログでオススメの映画とか紹介したことなかったのだけど、これからはちょくちょく紹介していこうかなと思います!

The Farewell

7月からアメリカで公開されている映画です。まずは予告動画をどうぞ!

アメリカ映画ですが、本編は8割ぐらいが中国語でした。監督Luluさん自身の実体験を基にした、ストーリーです。予告を見る限りは感動系でヒューマンストーリーのように見えますが、意外にも(?)一応コメディ映画です。ただ、私は中華文化を知っているから笑えるのであって、生粋のアメリカ人にはなかなか分かりにくいジョークもあったように思います。
ちなみに中国語タイトルは「別告訴她」で意味はDon’t tell her(彼女に言ってはいけない)というタイトルになっています。

前評判

とんでもなく好評価です!アメリカの映画口コミサイト、Rotten Tomatoesによればライオンキングやトイストーリー4など有名な映画以上の高評価を獲得しています。というわけで、私たちも気になって見に行きました。詳細はこちら

ストーリー

主人公はニューヨーク育ちの中国人華僑(二世)。ご両親との会話は英語ですが、中国に住む家族とは中国語で会話しています。
ある日、中国に住むおばあちゃんが末期がんに侵されいることが分かります。ここで中国側家族とアメリカ側家族との間で意見が分かれます。

中国に住む家族たちは、最期を迎える日までガンであることをおばあちゃんに告げずに穏やかな日々を過ごせることを願います(そもそも中華圏にはそういう文化があるので)。
一方で主人公を含めたアメリカに住む家族は、見た目は中国人とはいえ、マインドはアメリカですから、ガン告知を望みます。
孫の一人が結婚式を行うため一家集結し、両家が衝突しながら、おばあちゃんと数々の思い出をつくっていくという話です。大きなテーマは中国とアメリカの文化的背景の違いではありますが、なかなか一筋縄では済まないことが多いわけです。

主役:オークワフィナ

主役を演じるオークワフィナ(Awkwafina)さんは『Crazy Rich Asians(邦題:クレイジー・リッチ!)』という映画を見たときに、とても印象深かった女優さんです。ラッパーやコメディエンヌでもあるようです。
実際にオークワフィナさんもニューヨーク出身。さらにご本人が話す中国語は少し訛りがあります。訛りってなかなか演じてできるものではありませんから、そういった意味でもこのストーリーの主役にピッタリだなと思いました。

写真はCrazy Rich Asiansのときのシーン

日本人出演

ストーリー内で孫の一人(男性)が結婚式をあげますが、中国に嫁いできた奥さん(愛子さん)が日本人です。 劇中ではAoi Mizuharaさんが演じていらっしゃいます。何をするにもお辞儀をしたりと細部まで演じていらっしゃって、日本人としてとても面白かったです。
おばあちゃんが結婚式のホテル料理に口出ししたり、結婚式のカオス感など、我が家にかぶる点があり、笑いました。

青いドレスを着ているのが Aoi Mizuharaさん

おばあちゃんの妹役

この話しは実話をもとにしていますが、おばあちゃんの妹役の方は、実話となったおばあちゃんの本当の妹さんだそうです。映画を見終わった後に知りましたが、全く違和感がありませんでした。すごすぎっ!
さらに、リアルなおばあちゃんはガンに侵されながらも未だご健在。そして、映画はリリースされていますが、未だにガンであることはご存じないそうです(にわかに信じがたい)。ご自身の妹さんも映画出演しているので分かりそうなものですが、以前、ラジオ番組で監督のLuluさんが語っていらっしゃいました。

まとめ

私の中では最近の映画の中ではNo.1でした。でもそれはおそらく、私が中華圏のお家に嫁ぎ、さらにはアメリカに引っ越してきている、という私自身の実体験に重ね合わせているから、という理由も大きいと思います。
とはいえ、アジア人でもある日本人にとっては、親近感が湧く場面も多くあると思く、総じて文化の違いって本当に興味深いものだなと思います。
日本や台湾で上映があるかはまだ分からないのですが、アメリカ在住の方はぜひお時間あればご覧ください!!

文/A»